
「やりたい仕事が見つからない」「好きなことを仕事にしたいけど、好きなことがわからない」。そんな悩める就活生に向けて、自分の「好き」を見つける”スキサガシ”を応援するインタビュー企画!今回登場するのは、俳優・アーティスト・映画監督と多彩なフィールドで活躍する森崎ウィンさん。中学時代にスカウトされ、演技・ダンス・音楽と幅広い表現に挑戦してきた一方で、20代前半までは将来のイメージをつかめず、模索する時期が続いていたといいます。そんな森崎さんは、迷いのなかで、どのようにして一歩を踏み出したのでしょうか?
森崎ウィンの履歴書

演技もダンスも音楽も。模索し続けた20代前半

——森崎さんは、中学2年生のとき、サッカーの試合帰りにスカウトされて事務所に入ったそうですね。当時、どんな将来像を描いていましたか?
森崎:小学生の頃からずっとサッカーをしていたので、「サッカー選手になれたらいいな」くらいの漠然としたイメージしかありませんでした。スカウトされたときも、「なんか面白そうだな」くらいの軽い気持ちで事務所に入ったんです。ただ、その後オーディションにはなかなか受からず、「俳優を仕事にする」という意識はありませんでした。
高校2年生のときに、ドラマ『学校じゃ教えられない!』で、初めてメインキャストに選ばれましたが、それでもまだ将来像はぼんやりしたまま。そのあとも、映画やドラマ、舞台に出演したり、ダンスボーカルグループで音楽活動を行ったりと、さまざまなことに挑戦していましたが、オファーが来ることはまったくなくて。将来の見通しは立たず、とにかく目の前のことに必死に取り組んでいました。生活のためにいろんなアルバイトをしながら、「自分は芸能に向いているのかな?」と悩むことも多かったです。

——そんななかで、ターニングポイントになったお仕事は?
森崎:20代後半で受けた、スティーヴン・スピルバーグ監督の映画『レディ・プレイヤー1』のオーディションですね。演じることも歌うことも好きだけど、「この先どうなるんだろう」と不安を抱えていた時期に、たまたま巡ってきたチャンスでした。いつかハリウッドに行きたいという夢は心のどこかにありましたが、実現するとは思っていなくて、「受けるだけ受けてみよう」という気持ちでした。
一次審査を通過して、二次審査でロサンゼルスに呼ばれたときも、「ここまで来られただけで十分」と思っていました。合格の連絡が来たのは、二次審査から8カ月後。うれしさよりも、「本当に?」という驚きのほうが大きかったですね。
「俳優・森崎ウィン」を世の中に見つけてもらえた気がした

——『レディ・プレイヤー1』に出演して、具体的にはどんな変化がありましたか?
森崎:日本でもオファーをいただけるようになり、やっと陽の当たる場所に出られた感覚がありました。それまでも映画やドラマには出ていましたが、「本当に“森崎ウィン”が必要なのか?」という気持ちがどこかにあって。『レディ・プレイヤー1』以降、ようやく“森崎ウィン”という存在を、世の中に見つけてもらえた気がしたんです。
ただ、ハリウッドを経験して感じたのは、むしろ自分の小ささでした。周りには「ハリウッドに行ったら天狗になって帰ってくる」と思われていたみたいですが、実際はその逆でした。「今まで、こんなことで調子に乗っていたのか」と気づかされて。自分の足りなさや世界との差を感じて、もっと頑張らなきゃと思いました。
——これまでのキャリアのなかで、壁にぶつかったときはどう乗り越えてきましたか?
森崎:俳優として作品に向き合う壁よりも、人生のなかで突然降ってくる「予期せぬ壁」と向き合う場面のほうが多かった気がします。
『レディ・プレイヤー1』のオーディションに受かったとき、僕はまだミャンマー国籍だったので、すぐにはハリウッドに行けなくて。ビザ申請のために朝から大使館に並んだり、煩雑な手続きをひとつずつ進めたり……。自分一人では到底乗り越えられませんでした。事務所やマネージャーのサポートはもちろん、家族や友人など、周りの支えがあったおかげで、なんとか前に進めたと思っています。
遠回りに見えても、未来につながる選択がある

——過去のインタビューで、他人から否定される言葉をかけられた経験もあるとお話しされていました。そんなとき、気持ちが揺らぐことはありませんでしたか?
森崎:もちろん揺らぎました。「俳優に向いていない」と、はっきり言われたこともあります。「何か言われても気にしなくていい」と言う人もいますが、人間社会で生きている以上、誰かの言葉に影響されるのは自然なこと。無理に平気なふりをするより、「自分はいま影響を受けたんだ」という事実を、ちゃんと受け止める方が大事だと思っています。
ただ、そこで相手の言葉に引っ張られて、すぐに答えを出す必要はありません。「やめようかな」ではなく、「自分が何を好きで、何をやりたいのか」を、もう一度見つめ直すきっかけにすればいいと思うんです。
心が揺らいだとき、僕はよくアニメに助けられます。最近は『NARUTO -ナルト-』を見直しているんですが、自分を信じるための言葉がたくさん出てくるんですよね。エンターテインメントは、心を支えてくれる存在だと思うので、しんどいときこそ頼ってほしいなと思います。

——他者からの期待と、自分のやりたいことが食い違うこともあると思います。そんなとき、どのように選択や決断をしてきましたか?
森崎:例えば、本当はレギュラーで出演したい作品から、ゲスト出演のオファーをいただくことがあります。断る選択もありますが、そこでいい演技ができたら、別の作品で「あのときよかったよね」と呼んでもらえることがある。そんなふうに、少し視点を変えて目の前の仕事に向き合うことで、結果的に自分が望む未来を手にできる可能性が広がると思うんですよね。
芸能活動に限らず、仕事は自分だけで100%コントロールできるものではありません。「今はタイミングじゃないんだな」と感じたら、次に向けて力を蓄える時間だと考える。結果を急ぎすぎず、最終的に目指す場所にたどり着ければいいと思っています。
——プレッシャーを感じたときは、どのように乗り越えていますか?
森崎:ぶつかって、失敗して、悔しさを味わうこと。そして、その気持ちを忘れないこと。それが次に進むために必要なプロセスだと考えています。あとは、支えてくれる人の存在を信じること。どんな時代でも、最後に力になるのは人とのつながりだと思います。
まず触れてみる。その先で「好き」が育っていく

——森崎さんは趣味の幅がとても広いですが、子どもの頃から、自分の好きなものを見つけるのが得意なタイプでしたか?
森崎:そんなことはないですよ。むしろ、これといった趣味のない子どもでした。キャンプを始めたのも、ここ数年のことなんです。きっかけは、YouTubeで偶然見たキャンプ動画でした。その映像がとてもおしゃれで、「自分もこんな動画を撮ってみたい」と思ったことが始まりです。
そこから、自分で企画してキャンプ動画を撮り続けるうちに、「いつか映画も撮ってみたい」と周りに話すようになりました。そうしたら、その思いがWOWOWさんに届き、短編映画の制作が実現したんです。結果として、アジア最大級の国際短編映画祭である、ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2024(SSFF & ASIA 2024)の「ジョージ・ルーカス アワード」受賞につながりました。
もちろん、僕ひとりの力ではなく、関わってくださった皆さんのおかげで、自然と縁がつながっていったんだと思います。映画をつくったことで、「次はプロデューサーとして、自分が主演を務める作品をアジアから世界へ届けたい」という、新しい夢も生まれました。
——趣味から始めたことが、やりたい仕事へとつながっていったんですね。「自分の好きなものがわからない」という人も多いと思いますが、どうすれば見つけられると思いますか?
森崎:まずは、食わず嫌いをしないこと。少しでも気になったら、とりあえず触れてみるのが大事だと思います。僕の弟は今25歳で、社会人として働いていますが、「今の仕事が本当にやりたいことなのかわからない」と相談されることがあります。僕自身も25歳の頃は、俳優として売れたいという気持ちはあっても、「自分が演じる意味」までは見つけられていませんでした。
好きなものが早く見つかる人もいれば、時間がかかる人もいる。どちらが正解というわけではないので、焦らなくていいと思います。自分のタイミングで、ちゃんと出会えるときが来ますから。

——森崎さんが、動画をきっかけにキャンプを始めたように、YouTubeで普段見ないジャンルの動画を見てみるのも良さそうですね。では反対に、好きなことが多すぎて絞れない人はどうすればいいでしょう?
森崎:全部やってみればいいと思いますよ。寝る時間を削ってでも続けたいと思えるなら、それは本当に好きなことなんだと思います。やっていくうちに、自分の時間やスキルのキャパシティも見えてきます。
僕も以前は、キャンプ動画の撮影から色編集まで、全部自分でやろうとしていました。でも今は、「色編集まで自分でやらなくてもいいか」と判断できるようになってきたんです。 芝居や音楽の勉強をしながら、動画制作も続けると、24時間では足りません。睡眠も必要ですし、自然と「今の自分にできる形」が見えてきます。そこに落ち着くまでは、とにかく全力でやってみればいい。時間やお金の制約が出てきたら、そのときに形を整えていけばいいんです。

20代は思うようにいかない日々のほうが多く、「本当にこの道でいいのか」と立ち止まることもあったという森崎さん。しかし、その時々で心が動いたものには、迷いながらも手を伸ばし続けてきました。
心が惹かれたものに、まず少し触れてみる。もし「面白い」と感じられたなら、そこからもう一歩踏み込んでみる。そうした小さな、けれど確かな行動の積み重ねが、やがて自分だけの「好き」を育み、人生を形作っていくのかもしれません。
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(企画:株式会社十三夜 / 編集:株式会社エクスライト / 取材・執筆:東谷好依 / 写真撮影:池ノ谷侑花)
