化学・バイオエンジニア

ミクロを解き明かし人類を無限の進化へと導く

SCIENCE

化学・バイオエンジニアとは

未知の領域を探求し、
新しい発見や革新的な技術を生み出す

化学や生物の知識を生かし、分析・試験・評価を繰り返しながら世の中にさまざまな価値を提供する仕事です。食品など日々の暮らしに直結するものから、新素材の開発まで幅広い分野で貢献します。また、化学・バイオエンジニアはさまざまな研究を通じて革新的な理論や技術を見つけることも期待されており、民間企業や大学、研究機関では5年先、10年先を見据えた研究も行われています。

エンジニア職の中でも特に専門性が高く、未経験では少し難しい印象を受けるかもしれませんが、分析や試験などのアシスタント業務からスタートして徐々に経験を積んでいけば、未経験でも活躍できる職種です。

FEATURE

3つの特徴

ミッション

「人々の健康や安全の向上」「社会問題の解決」「イノベーションで社会や経済を前進させる」「持続可能な未来をつくる」といった大きな役割を担います。

活躍の場所

製薬会社、食品メーカー、化粧品メーカー、素材メーカー、農業・燃料・環境系のバイオテクノロジー企業など幅広い分野で活躍します。また、アカデミアと言われる大学や公的研究機関も対象になります。

この仕事のやりがい

化学やバイオの領域は常に未知への挑戦です。研究から得られた新たな発見に喜びを感じられるだけでなく、そこから生み出されるものは、例えば、怪我で機能不全になった臓器を復活させるなど、人類にとって大きな意味を持っています。

WORK

仕事内容の一例

研究補助

研究内容に応じた、各種実験の補助や研究室のメンテナンス、試薬の在庫管理、資料作成など研究員のアシスタント業務を行います。

分析

液体や気体の中に含まれる成分の特定や含有量などを測定します。例えば、食品の中に含まれる添加物、香水の香り成分、水質汚染物質の特定などです。

試験・評価

試験は対象となる物質や細胞の機能、特性、品質、安全性などを評価するために行います。目的に応じ、的確な試験方法を選択し、機器や環境を整え、正確にデータを収集したうえで評価します。

細胞培養

細胞培養とは動物や植物から細胞を採取し、人工環境で増殖させる作業です。増殖させた細胞はさまざまな実験で活用され、病気のメカニズムの解明やワクチンの開発に役立てられます。

TREND

業界トレンド

スマートセルインダストリー

最先端のバイオ技術を活用し、植物や微生物の細胞が持つ物質生産能力を最大化。つくり出した物質を化粧品、ペットボトル、ゴム製品などの原材料として活用することでサステナブルなものづくりを実現します。

バイオリファイナリー技術

バイオマス資源(木や草などの植物、畜産糞尿、食品廃棄物)を原料として、燃料やエネルギーを生産する技術が発展。地球環境への負荷を減らせる技術として注目されています。

ナノテクノロジー

ナノサイズ(10億分の1)で物質を操作し、軽量で耐久性に優れた素材を開発する技術が進化。電子機器やエネルギー分野で応用され、次世代バッテリーやスマートデバイスの性能向上に貢献します。

求められるスキル

探究心

チャレンジ精神

分析力

根気

コミュニケーション力

論理的思考力

TRAINING

研修内容

化学・バイオ専門の自社研修施設にて、研究職に必要な心構えやマナーなどを一から学びます。その後、化学・バイオの基礎知識、分析・試験・評価の手順、細胞培養、機器類の使用方法などを習得。さまざまなニーズに対応できるエンジニアを育成するための研修を用意しています。また、東京科学大学に開設している「バイオ研修サイト」では、大学内の本格的な環境下でより実践的なバイオ技術の習得も可能です。

CAREER

キャリアプランの一例

研修生

化学・バイオ系の基礎知識をはじめ、分析、試験、評価、細胞培養の方法、機器の扱い方を学びます。

アシスタント
エンジニア

企業や大学、公的研究機関にて研究チームの一員として実験などのサポート業務を行います。

化学・
バイオエンジニア

さまざまなプロジェクトを経験し、特定の領域の専門性を高めていきます。

ミドルエンジニア

プロジェクトの進行を管理し、成果を上げるためにチームを率いる役割を担います。

マネージャー

管理職としてリソース管理、予算管理、スケジュール管理など、全体的なマネジメントを担当。扱うプロジェクトも大規模となり、より大きな成果が求められます。

ハイエンドエンジニア

専門知識やスキルを高め、特定分野のエキスパートとして活躍。新たな発見や技術の応用に焦点を当て、最新の研究や技術の進展に貢献します。