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人事・労務ナレッジ

派遣のミスマッチが起こる原因|受け入れ企業や求職者ができる対策

派遣のミスマッチが起こる原因|受け入れ企業や求職者ができる対策
wp01今すぐ抜け出すべき「派遣人材採用」5つの失敗パターン

近年、多くの企業が人手不足を補うために人材派遣を活用しています。そんな中で、企業と派遣社員のミスマッチが起こるケースは少なくありません。企業側としては生産性の低下や採用コストの増大につながるため、何としても避けたいものです。

この記事では、派遣のミスマッチが起こるシーンや原因、そして効果的な対策について詳しく解説します。適切な対策を講じることで、企業と派遣社員の双方が満足できる環境を作り出し、定着率向上を達成できるでしょう。

企業と派遣社員がミスマッチを感じるシーン

企業と派遣社員の双方がミスマッチを感じるシーンとはどのようなものでしょうか。ここでは具体的な例として、「業務のミスマッチ」「人間関係・環境のミスマッチ」「待遇のミスマッチ」の3点にまとめました。

業務のミスマッチ

業務のミスマッチとしてまず考えられるのは、企業が求めるスキルや専門知識を派遣社員が持ち合わせておらず、業務をスムーズに遂行できないケースです。このケースは専門性の高い職種の場合に起こる可能性が高く、派遣先の企業は業務の効率や質に不満を感じるでしょう。

派遣社員にとっても、周りの同僚に比べて仕事のスピードが遅い、ミスを繰り返してしまうといった状況はストレスを感じるものです。スキル不足によるミスマッチは派遣社員の自尊感情を傷つけるだけでなく、企業全体の業務効率にも大きな影響を与えかねません。

人間関係・環境のミスマッチ

職場の人間関係や環境は派遣社員の働きやすさに大きな影響を与え、場合によってはミスマッチの要因となります。派遣先の社風が合わない、上司など職場の人との人間関係がうまくいかないなどのケースがこれに該当します。

たとえば、フランクな社風で社員同士の交流も活発な会社に、堅い雰囲気を好む派遣社員が配属されると、ミスマッチが起きやすいでしょう。また、直属の上司との相性が悪く、コミュニケーションが取りにくいようであれば、適切な指示を得ることができず業務にも支障をきたします。人間関係・環境のミスマッチは派遣社員側によくあるケースであり、モチベーション低下や、最悪の場合は退職につながる可能性があります。

待遇のミスマッチ

待遇のミスマッチとは、派遣社員が希望していた待遇と実際の待遇がマッチしていないケースです。高度な専門知識を要求される仕事内容にもかかわらず、相場よりも時給が低いような場合には、派遣社員の満足度を大きく下げてしまうでしょう。また、実際に就業してみると想定していたよりも残業時間が多かったといったケースも該当します。

待遇面も派遣社員側が感じやすいミスマッチであり、人間関係・環境のミスマッチと同様に派遣社員のモチベーション低下や退職につながります。

派遣のミスマッチが起こる原因

派遣のミスマッチの主な原因は、派遣元企業・派遣社員・派遣先企業の3者間のコミュニケーション不足です。一般的に、派遣社員の採用活動では、募集要項や人材が持つスキル、待遇の希望といった情報を3者間で共有する必要があります。

ところが、これらの情報がきちんと伝達されていないことでミスマッチが発生してしまうのです。たとえば派遣先企業が、求めるスキルを言語化できておらず、募集要項で「企業が求める具体的なスキルや経験が記載内容から明確に伝わらない」「業務内容や職場環境に関する情報が不足している」といった事象が発生すると、ミスマッチにつながってしまいます。

また、派遣元企業は派遣社員が持っているスキルを具体的に把握する必要があり、「派遣社員の実際のスキルレベルが正確に把握されていない」「過去の経験や得意分野が適切に評価されていない」といった場合にはミスマッチが起きてしまうでしょう。

派遣のミスマッチを防ぐ対策

派遣のミスマッチは、派遣元企業はもちろんのこと、派遣先企業と派遣社員の側でも対策を講じることができます。ここでは、派遣先企業と派遣社員、それぞれの立場からできる対処法を紹介します。

派遣先企業ができる対策

  • 必要な人材の情報をきちんと言語化する

    ミスマッチの対策としては、必要とするスキルや経験を明確にすることが肝心です。たとえば、「エクセルが使える」といったような漠然とした表現ではなく、「ピボットテーブルやマクロを使用したデータ分析ができる」というように、細かく言語化しておきます。

    言語化の際のポイントは現場で求められている人材像を明確にすることです。現場にきちんとヒアリングしてから採用条件を作成すると、本当に必要なスキルセットが具体的になり、ミスマッチを避けやすくなります。

  • 条件は正確に伝える

    自社の労働条件をできる限り正確に伝えることも大切です。特に、良い点のみを伝えるのではなく、繫忙期には残業があるといったネガティブな面も包み隠さず伝えるようにしましょう。ネガティブな情報を伝えることで、「残業なし」といって募集したものの実際は残業が多い、などの状況を避けることができます。

    職場の雰囲気や社風について具体的に説明することも効果的です。「20代後半から30代前半の社員が多く、カジュアルな服装で働いています」というように、実際の職場をイメージしやすいように説明するのがポイントです。

  • 紹介予定派遣を利用する

    紹介予定派遣とは正社員雇用を前提とした人材派遣であり、派遣期間中に派遣先企業と派遣社員がお互いを見極め、双方の希望が合えば直接雇用に切り替えるものです。一定期間後に直接雇用に切り替える必要があるものの、ミスマッチを防ぐことにつながります。紹介予定派遣では候補者の事前面接もできるため、人事担当者が求める人材像と合致しているかを確認する機会もあります。

派遣社員ができる対策

  • 派遣元企業の担当者へしっかり質問する

    派遣社員がミスマッチを防ぐ方法としては、派遣先企業に関してしっかりと把握できるまで質問し、不明瞭な点をなくしておくことが挙げられます。就業後に「想定していた業務や職場とは違った」ということがないよう、必要なスキルや業務内容、社風、待遇などを確認しておきましょう。その際、自身の経験やスキルをきちんと言語化しておくと、業務内容との適性を測ることができます。

    また、派遣元企業の担当者との相性も非常に重要です。派遣社員に何か不明点や要望がある場合に、派遣先企業との間に入って折衝をすることが担当者の役割の一つだからです。担当者との相性が悪いと感じた場合は、担当者の変更を申し出るのも一つの手です。

  • 派遣元企業の相談窓口を利用する

    ミスマッチが起きた際や不安がある場合は、派遣元企業の相談窓口を利用するのも効果的でしょう。企業によっては登録した派遣社員に対して相談窓口を提供している場合もあり、入社後のフォローをしてくれます。

    相談窓口に相談しても解決しないと感じた場合は派遣会社自体を変える方法もあります。ただし、安易に変更するのではなく、十分な話し合いを経てから判断するようにしましょう。

派遣のミスマッチを防ぎ、理想の職場環境を実現するために

派遣のミスマッチは、企業と派遣社員の双方にとって大きな問題です。そこで、適切な対策を講じ、派遣社員の離職率を低下させましょう。

派遣先企業は必要な人材の条件を明確にし、正確な情報を提供することが重要です。一方の派遣社員は派遣先企業について積極的に質問し、不安な点を解消することが大切です。自身のスキルや経験を正確に言語化し、派遣先企業のニーズとマッチしているかを慎重に確認する必要があります。

日研トータルソーシングは、全国ネットワークによって多様な人材を採用できる体制を構築しているため、ニーズにあった人材をご提案できます。また、ミスマッチを最小限に抑えるために、企業と派遣社員の双方のニーズを丁寧にヒアリングし、細かな条件のすり合わせを行うといった取り組みも行っています。派遣のミスマッチに悩んでいる企業の担当者の方は、日研トータルソーシングをご検討ください。

この記事を書いた人

Nikken→Tsunagu編集部

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