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人事・労務ナレッジ - 採用

期間工とは?仕事内容や企業と働き手それぞれのメリット・デメリット

期間工とは?仕事内容や企業と働き手それぞれのメリット・デメリット
set01人材定着徹底ガイド

「繁忙期で人手が不足していて、生産が追いつかない」とお困りではありませんか?

製造業では、期間工として人材を採用し、人手不足を解消する方法があります。

しかし、期間工が何なのか、派遣と何が違うのかなど正しい知識がなければ、期間工を採用するのにも不安になってしまいますよね。

本記事では、期間工とは何なのかについて基礎知識を解説します。働き手側、企業側の両方の観点から期間工のメリット・デメリットについても触れているので、期間工が自社の人材不足を解決する方法として適切か検討しましょう。

期間工とは?

まずは、期間工とは何なのかについて解説します。期間工の働き方や派遣社員との違いを知るところから始めましょう。

期間工の働き方

期間工とは、決められた一定の就業期間のみ働く契約社員のことです。期間社員や臨時工とも呼ばれます。

自動車工場や電子部品メーカーなど製造工場で多く募集されています。

簡単な作業が多く、未経験でも採用されやすいのが特徴です。期間工のための寮が完備されている場合もあります。

企業によっては、正社員登用制度が用意されており、期間満了後、採用試験に合格すればそのまま正社員として働くことも可能です。

基本的には企業が必要なタイミングで募集をかけますが、常に募集をかけている大手企業もあります。

期間工と派遣社員の違い

一定期間のみ働く共通点から、間違われやすい期間工と派遣社員ですが、契約のしくみが異なります。

期間工の場合

期間工は、勤務先の企業と直接契約を結ぶのが一般的です。

給与や手当、福利厚生などはすべて契約した勤務先から受け取ります。企業の充実した福利厚生を利用できる点が大きなメリットです。

派遣社員の場合

派遣社員は派遣会社と契約し、就業先に派遣されて業務に就きます。給与や手当の支払いは派遣会社からです。

就業先で不満や疑問があるときに、派遣会社の担当者に相談でき、就業先の企業と仲介してもらえる点がメリットです。

期間工の仕事内容

期間工は主に工場勤務で、決められた製造ラインで単純作業を行います。資格を必要としない業務が多く、未経験でも働きやすいのが特徴です。

具体的には、以下のような業務にあたります。

  • 部品の組立
  • 簡単な機械操作
  • 点検や品質検査
  • 生産ラインへの部品共有

単調ですが、スピードと正確性が求められる作業です。

期間工はおすすめ?働き手側・企業側のメリット

自社にとって、期間工として人材を採用するかどうか、どのように判断すれば良いのでしょうか。期間工の働き手側と企業側のメリットについて解説します。

メリットを知り、企業に取り入れる目的と照らし合わせながら、自社に向いている採用方法かどうか検討してみてください。

期間工として働くメリット【働き手側】

経験の有無にかかわらず採用されやすい

期間工は、経験の有無にかかわらず採用されやすいメリットがあります。

単純作業が多く、採用条件にスキルや経験を問わない募集が多いのが理由です。年齢や、性別を問わず幅広い方が活躍しています。

社会人経験が少なくても、期間工として働くことで経験を積んでいけます。離職期間が長くて再就職に不安がある方でも、期間工としての就業経験をとおして将来的なステップアップにつなげられるでしょう。

企業の規定に沿った福利厚生が受けられる

期間工は直接企業と雇用契約を結ぶため、一般社員と同じく、法令に沿った制度の加入や福利厚生の利用が可能です。

▼福利厚生の例

  • 社会保険への加入
  • 有給休暇の取得
  • 寮(水道や光熱費などの生活費含む)
  • 食事補助

勤務日数や勤務時間が一定の要件を満たしていれば、社会保険に加入できます。勤務開始6ヵ月目以降は有休取得も可能です。

また、家賃や水道、光熱費などが無料の社員寮や、お手頃価格の食事補助がある企業が多いため、生活費の節約につながります。

募集の中には、大手メーカーも含まれており、大手メーカーの高待遇の雇用条件、充実した福利厚生を受けたい方にもおすすめです。

基本給が比較的高い

期間工は、派遣に比べて高収入な傾向にあります。時給制で、月給の目安は25〜35万円程度、日給なら1万円以上稼げることも珍しくありません。

給与のほかにも、以下のような特別手当が支払われる場合もあります。

  • 入社祝い金:入社した際に支給
  • 満了金:契約期間を満了した際に支給

手当まで含めると、年収は350〜500万円程度です。

工場の勤務形態は交替制で夜勤が含まれます。生活リズムを整えるのは困難ですが、代わりに深夜手当が加算されます。

出費を抑えて稼げる期間工は、短期間でまとまったお金を貯めたい方に向いています。

正社員登用のチャンスがある

期間工を採用している企業には、期間工で働いた後、正社員に採用する制度を整えているケースがあります。期間工として働きながら、大手メーカーの正社員を目指せる点がメリットです。

期間工を雇うメリット【企業側】

必要なタイミングで必要な人材の補填ができる

企業側の1番のメリットは、必要なタイミングで必要な人材が補填できることです。

期間工は一般的に数ヵ月〜1年程度の契約を繰り返すのが特徴です。そのため、繁忙期の間だけ期間工を採用するような、業務量に応じた調整に適しています。

生産計画に応じて人員の増減を行えば、商品の製造が間に合わず、発注を受けられないといった機会損失を防げます。

また、人手が十分な時期に人材を雇いすぎて人材過多の状況が発生し、無駄なコストがかかることを防止可能です。

社員がコア業務に集中しやすい

部品の組立や品質検査など単純作業を期間工に任せることで、社員が専門的なスキルを必要とする業務に専念しやすくなります。

そのため、社員の負担軽減や作業効率UPにつながり、残業時間の減少も期待できます。社員のプライベートの時間をしっかり確保でき、社員満足度の向上につながるでしょう。

期間工の注意点は?働き側・企業側のデメリット

期間工のデメリットを知らずに期間工として働いたり、期間工を採用したりすると思っていたのと違ったと感じてしまい、後悔することになりかねません。

期間工のデメリットは知っておくと心構えができ、対策可能なものが多くあります。事前に把握しておきましょう。

期間工として働くデメリット【働き手側】

勤務地や配属先を選びにくい

工場は、都心部から離れた場所にあることが多く、勤務地や配属先を選びにくいデメリットがあります。人によっては地元や現在の住居を離れての生活が必要です。

そのため、勤務地や配属先の周辺環境に不満が出る場合があります。

事前に勤務地や寮の情報を人材サービスで確認する、短い期間で契約して周辺環境を見極めるなど、安心して働ける対策をしましょう。

働ける期間に制限がある

期間工は一般的に3ヵ月、6ヵ月、1年での契約となり、途中での契約期間の変更はできません。

また、3年以上勤めた従業員は企業が正社員登用しなくてはならない決まりから、期間工としての契約期間は最長2年11ヵ月に設定されています。2年11ヵ月に満たない契約期間満了後は、契約の更新が可能です。

同じ職場で2年11ヵ月働いた後の選択肢は以下の4つです。

  • ほかの企業で期間工として働く
  • ほかの仕事に就く
  • 同じ企業の正社員登用制度を利用する
  • 同じ企業の期間工に再雇用してもらい延長して働く

再雇用してもらい延長して働く場合は、契約期間満了後に6ヵ月のクーリング期間を設けることが条件です。

クーリング期間は、同じ職場で再雇用してもらうために必要な空白期間です。クーリング期間中は、別の職場で働くことを制限されるわけではありません。他企業で働く方もいれば、貯金で生活する人もいます。クーリング期間を経過すると、再び同じ職場で最長2年11ヵ月働けるようになります。

期間工は将来が保証されていないため、不安に感じることもあるかもしれませんが、夢などの目的のために短期間で稼ぎたいと考えている方には向いています。人生プランに見通しをもつことが大切です。

単調な業務が多い

期間工の業務は、基本的に立ち仕事で、単純な作業を繰り返す業務です。体力的に困難に感じる、仕事にやりがいや楽しみを見出すことが難しい場合があります。

具体的には、製造ラインに流れてくる製品に決められた部品を取り付ける、マニュアルに沿って製品の外観や機能を検査するなどの業務です。

少し専門的な業務になると、自動車工場で車体に塗装したり、溶接してパーツを繋ぎ合わせたりする業務もあります。

繰り返しの作業にコツコツと取り組むのが好きな方におすすめです。

正社員を目指している方にとっては、限定的な作業範囲の仕事を通して、ゆっくりと企業を知っていける点はメリットでもあります。

少しでも興味のある職種に応募すると、単調な作業にも興味をもって取り組めます。

キャリアを積みにくい

期間工の業務は簡単にできる内容が多く、キャリアに生かせるスキルを身につけにくいデメリットがあります。

たとえば、「すばやく検品できる」「ボルトをすばやく締められる」「部品を綺麗に取り付けられる」などの製造におけるスキルを習得できても、高度な専門技術や知識はなかなか身につきません。

目指す方向性を定め、業務に注力したり、社員とコミュニケーションを取ったりして専門知識を深めましょう。個人で資格を取得したりすると将来につながります。

期間工を雇うデメリット【企業側】

他社に劣らない労働条件を提示する必要がある

期間工は、メリットが豊富で活用する企業が多く、人材の取り合いになりやすいため、他社に劣らない労働条件を提示する必要があります。

具体的には、入社祝い金、契約満了祝い金、経験者手当などの金額設定や水道光熱費を含む入寮の用意、社会保険料などです。

他社に劣らない条件を設定するとなると、費用がかかりますが、これらは契約期間の一時的な費用です。正社員を採用するコストには及びません。

他社と比較して良い条件で募集をかければ、人材が集まりやすく、また好条件であることから定着率も高まる傾向にあります。、総じて、他社への人材流出を防止しやすくなるでしょう。さらに応募率が高まることから、優秀な人材を採用しやすくなります。

優秀な人材が長く働いてくれれば、習熟により作業効率が向上し、教育や労務に関するコストや負担の軽減につながります。

期間工は雇用期間に制限があるため、人手不足が解消されるまで継続的な採用活動が必要です。

採用活動は、採用者を決定するまでに多くの業務負担があります。応募者とやりとりをし、面接や選考を行うのは手間と時間がかかります。

また、募集に採用ポータルや求人雑誌を活用するならば、掲載するための費用も必要です。

採用活動が続く限り、これらの業務負担と費用が発生してしまうのがデメリットです。

採用活動は人材サービスを活用して削減できます。人材サービスが募集を行うため、採用コストを軽減できるため、検討してみるのもおすすめです。

教育や労務に関するコスト・負担がかかる

企業が直接雇用するため、派遣社員と比べて教育や労務に関するコストや負担がかかる傾向にあります。

教育に関するコストは、業務に慣れるまでの指導や説明、育成にかかる時間や人のこと、労務に関するコストは、事務工数にかかわる時間や人のことです。

たとえば給与計算業務で期間工の各種手当の内容が異なったり、出退勤の取り扱いに違いがあったりするため、採用した期間工それぞれに合わせた対応が必要になります。

マニュアルを制作し、さまざまな人が対応できるよう対策をしましょう。

期間工はメリットがたくさん!人材サービスで手軽に活用しよう

期間工は、必要なタイミングで必要な人材を補填したい、社員の作業効率を高めたい会社におすすめです。

実際に働く姿を見ながら優秀な人材を見つけて、正社員として雇用できるメリットもあります。
試験や面接ではわからないコミュニケーション力や勤務態度を見てから正規採用できるため、安心感があり、採用コストもかかりません。

とはいえ、期間工の勤務条件や待遇など、初めての期間工はわからないことも多いでしょう。

そんなときは、「日研トータルソーシング」にご相談ください。たくさんの期間工の求人を扱ってきた実績のある人材サービスです。

まずはお気軽に資料請求をお待ちしております。

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この記事を書いた人

Nikken→Tsunagu編集部

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