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人事・労務ナレッジ - 採用

人材確保アイデア7選。事例・取り組みから有効な方法を解説

人材確保アイデア7選。事例・取り組みから有効な方法を解説
set01人材定着徹底ガイド

「企業活動に必須となる”人材確保”を進めるにあたって、効果的なアイデアを把握したい」
「自社の採用活動は、人材確保に向けて正しい方向性だろうか」

このように、人材確保についてお悩みではありませんか。

少子高齢化や求職者のニーズが多様化したことにより、人材を獲得する難易度が増しています。
必要な人材を獲得するには、どんなアイデア・方法があるのでしょうか。

この記事では人材確保のアイデアや取り組み事例を紹介し、人材獲得を効果的に進める方法について解説します。

目次

    人材確保の解消アイデア

    人材確保の解消アイデアとしては、以下の取り組みが挙げられます。

    • 欲しい人材の人物像を明確にする
    • 従業員の離職理由を把握する
    • 市場・競合調査からアピール方法を見直す
    • 採用チャネルを見直す
    • コンテンツを見直す
    • スムーズに応募できる仕組みを作る
    • 内定者フォロー

    欲しい人材の人物像を明確にする

    求める人材のスキルや資質を具体的に定義し、必要な経験や能力を明確に把握することで、ポジションにマッチする候補者を見つけやすくなります。これにより効果的な採用プロセスを確立でき、適任者の獲得がスムーズになります。

    採用に関わる人・チームで人物像を共通化するため、ペルソナを作成して管理しましょう。ペルソナは既存社員で活躍している人をベースとして作成するとスムーズです。欲しい人物像が共通化されていると、求めるスキルや特性にマッチする候補者を効率的に見つけることができます。

    人物像の明確化と共有に向けてやるべきこと

    人材獲得におけるペルソナ作成・運営フロー

    ・関係者の協力
    関連する部門やチームリーダー、人事担当者など、関連するステークホルダーと連携し、求める人物像を共有し合います。異なる視点からのフィードバックを得ることで、より包括的な人物像が形成されます。

    ・ニーズ分析
    どのようなスキルや資質が求められるかを明確にし、求められる人物像の要素を特定します。現在の業務のニーズや将来的な成長戦略、過去に成功を収めた従業員・チームの特性などから、成功の要因や組織における価値を見つけましょう。

    ・市場調査
    同業他社や関連する業界のトレンドを調査し、市場が求める人材像を把握します。これにより、競争環境に適応できる人材像が明確になります。

    ・定期的なフィードバックループ
    人材確保のプロセスが進む中で、フィードバックループを設け、必要に応じて人物像を修正・更新します。変化する状況に適応することが重要です。

    これらのステップを通じて、明確な人物像を描き出し、組織のニーズに最も適した人材を見つけるための基盤を構築します。

    また、求める人物像を明確に定義すれば、採用後に人材が組織の目標や戦略に効果的に貢献できる可能性が高まります。入社前の時点で社内で求められている人物像を把握できれば、候補者が目指すべき方向性を理解しやすくなるでしょう。

    従業員の離職理由を把握する

    過去の離職者のインタビューやアンケートを通じて、従業員の離職理由を明らかにしましょう。離職理由を基に組織内の課題や改善点を特定し、今後の採用プロセスや職場環境の改善に役立てることができます。

    退職理由は個人の都合以外にも、企業の体制や社内環境などさまざまなものがあります。厚生労働省の「令和4年雇用動向調査結果の概況」では「転職入職者が前職をやめた理由別割合」が公開されています。参考までにこちらを見ていきましょう。

    退職理由として「定年・契約期間の満了」「その他の個人的理由」「その他の理由」を除くと、男性では男女ともに1位が「労働時間・休日等の労働条件が悪かった(男9.1%、女10.8%)」、次いで「職場の人間関係が好ましくなかった(男8.3%、女10.4%)」と、労働条件や職場環境に関わる項目となっています。
    退職理由労働条件や環境、人間関係といった理由は、定年退職や契約満了、個人的な理由と違い、企業の取り組みによって改善が可能な部分です。退職理由を正直に話してもらうのは難しいことではあるものの、実態を把握できれば、改善に向けて適切な施策がわかるようになります。

     

    従業員の就労ニーズアンケート実施!下記よりご覧いただけます。

    採用チャネルを見直す

    採用チャネルとは、組織が求人情報を発信し、候補者との接触や選考プロセスを進めるためのプラットフォームや手段を指します。

    従来の採用チャネルだけでなく、新たなメディアやプラットフォームを活用して新しい層にアプローチしましょう。オンラインプレゼンスを強化し、多様な採用チャネルを利用することで、幅広い人材層にアピールできます。

    具体的な採用チャネルには、次のようなものがあります。

    求人メディア

    求人情報メディアは多くの企業で活用されていますが、メディアのジャンルや特性、集まる人の属性などを理解し、求人を適切に出し分けることが重要です。

    自社が出稿している求人メディアが獲得したい人材にリーチできるプラットフォームかどうか、今一度振り返ってみましょう。

    SNS発信

    FacebookやTwitter、Instagram、LINEなどの公式アカウントを通じて求人情報を発信しましょう。求職者にとって、普段利用しているSNSでの情報は企業コーポレートサイトよりも身近に感じられるものです。企業文化や仕事の魅力を発信することで、求職者の目に留まる機会を増やすことができます。

    キャリアフェアやイベント

    大学や業界イベント、ジョブフェアなどのイベントは、直接候補者と交流できる機会となります。インターンシッププログラムを通じて学生と直接つながることも可能です。

    紹介制度と従業員のネットワーク

    従業員の紹介が社内制度として明文化されていなければ、早急に対応しましょう。従業員が組織の雰囲気や仕事内容を知人に紹介することから、組織への理解度が高くMVVに共感した人材が集まりやすい方法といえます。

    専門的なコミュニティ・フォーラム

    特定の業界や職種に特化したコミュニティやフォーラムで情報発信を行うことで、求める人材を獲得しやすくなります。

    人材派遣・紹介会社

    「確実に人材を獲得したい」「自社で採用がうまくいかない」といった場合には、人材派遣会社や人材紹介会社を活用して、特定のポジションに適した候補者を見つけることが可能です。また派遣での人材獲得は、固定費である人件費を変動費に転換でき、コストコントロールが柔軟になるといったメリットもあります。

    >>>人材確保のプロに相談する

    これらの採用チャネルは、自社の状況や欲しい人材の属性などに合わせて、組み合わせて活用することが重要です。「とりあえずやっている」といった状態をなくし、採用チャネルを有効活用しましょう。

    コンテンツを見直す

    求人情報や組織に関する情報が、透明かつ魅力的に提示されているか見直してみましょう。

    仕事の魅力や組織文化を伝える動画や、社員のインタビューを活用すれば、候補者にリアルなイメージを提供できます。

     

    スムーズに応募できる仕組みを作る

    応募プロセスを簡素化し、応募者が簡単かつスムーズに情報提供や応募手続きを行えるように工夫すると、応募数の増加が期待できます。ユーザーフレンドリーなウェブサイトやアプリケーションを活用し、応募に至るまでの障壁を少なくしましょう。

    とくに、モバイルからの応募がスムーズにできる仕組みは重要です。スマホの所有率は2023年時点で96%に上っていることからも、求人情報にアクセスする際にもスマホを使う人は非常に多くなっていると見られます。モバイルアプリを活用して、手軽に求人情報を閲覧・応募できる環境を提供しましょう。情報を得やすく、簡単なステップで応募できるようにすることで、応募数の増加が見込めます。

    内定者フォロー

    内定者とのコミュニケーションを重視し、入社前から積極的にサポート体制を構築します。内定者に対する情報提供や質問への迅速な回答は、入社意欲を高め、離職率を低減させる一環となります。

    人材確保の解消アイデア成功事例3選

    日研トータルソーシングの在籍スタッフは23,000名以上(2023年4月17日)と、少子高齢化や求職者ニーズの多様化により人材獲得の難易度が高まるなかでも、多くの人材獲得に成功しています。採用について、他社様にも活かしていただける取り組みを事例としてご紹介いたします。

    応募~面接までの簡略化

    日研のスタッフ面談では「Web面談」を取り入れ「紙の履歴書なし」「アプリインストールなし」で応募者が面談までスムーズにたどり着ける体制を構築しています。

    求職者が仕事を探し、選考につながるまでのプロセスを簡略化することで、応募のハードルを下げることができます。

    福利厚生と働きやすさ

    日研では、社宅制度や福利厚生サービスへの加入、奨学金返済支援、結婚手当(特別休暇7日間・勤続年数に応じたお祝い金)、出産手当、時短勤務、子の看護休暇、介護休暇、生理休暇、パパ育休、災害見舞金、自社保養所などを用意し、働きやすい環境づくりに取り組んでいます。

    福利厚生を充実させることで、働く人を大切にする姿勢を伝えることができます。

    サポートの徹底

    日研では、働く人がより安心して働けるように「ワークライフサポーター」として就業時以外の日常生活においてもさまざまなフォローアップを行っています。

    たとえば、困ったときにすぐに相談できるメンター制度。職場のルールや社内制度など、仕事をする上で発生するさまざまな悩みや相談ごとに、専任担当者がすぐに対応できる仕組みを作り上げました。技術部会やeスポーツ会など、スタッフ同士の交流を深める取り組みも併せて推進しています。

    またeラーニングによるスキルアップ研修や資格取得支援、キャリア支援などを通じて、スタッフが長期的に成長できる環境を整えています。

    人材確保とは何か、企業にとっての意味

    人材確保とは、企業や組織が必要な人材を効果的に見つけて、確保するための活動です。特定のポジションや役割に対して適切な人材を採用することは、企業おいて優先すべき活動のひとつといえます。

    人材確保が必要な理由

    適切な人材確保を進めることで、企業や組織は新しいプロジェクトや事業展開に対応し、競争力を維持・向上させることができます。新しい市場への進出や新技術の導入を計画したとき、既存の従業員だけでチャレンジするのが難しいことも多いでしょう。関連するスキルや経験を持った人材を獲得できれば、プロジェクトを飛躍的に進めることができます。

    また採用プロセスを通じて、組織のミッションやビジョンに共感する人材を選び、組織文化に適応しやすい個人を採用することで、従業員が組織に満足し、長期的な雇用関係が築きやすくなります。MVVへの共感、マッチングは人材の定着や生産性向上においても非常に重要です。

    さらに、 適切な採用プロセスと優れた従業員の管理は、企業の信頼性を高め、雇用者ブランドを向上させます。これにより、企業は優れた人材を引きつけやすくなり、競争激化する人材市場で有利なポジションを確立できます。

    総じて、人材確保は組織が持続的かつ成功裏に事業を展開し、競争力を保つために不可欠なプロセスです。

    適切な人材を選定し、それらの人材が最大限に活躍できるような環境を整えることが、組織の長期的な成功につながります。

    人材確保の課題

    人材確保における課題は企業や業界によって異なりますが、共通して挙げられるのは少子高齢化による労働人口の減少により、企業間の人材獲得競争が激化していることです。

    とくに優れたスキルや経験を持つ人材の確保は非常に難しく、一般的な採用活動のほか、外部人材の活用や退職者の呼び戻しなどの方法を組み合わせていくことが重要となっています。

    業界別の人材確保の課題例

    IT業界

    • 技術の急速な進化に追いつくスキルを持ったエンジニアの不足
    • スタートアップ企業と大手企業の人材争奪戦

    医療・看護業界

    • 医療従事者、専門職の不足
    • 高齢化による需要の増加と、その対応に必要なスキルの確保

    製造業

    • 技術革新、DXによるデジタルスキルの要求増加
    • 若い労働者の工業分野への興味減少
    • 肉体労働のイメージ
    • 技術伝承が進んでいない

    建設業界

    • 高齢化と技術者不足
    • プロジェクトべ―スの仕事による雇用の不安定さ
    • 肉体労働のイメージ

    物流業界

    • 慢性的なドライバー不足
    • 労働時間上限の960時間制限(2024年問題)
    • 女性進出の遅れ

    金融業界

    • デジタル金融の発展に対応できるテクノロジー関連のスキル不足
    • 金融DXに適した人材の獲得

    これらの課題に対処するためには、企業は戦略的な人材確保プランを構築し、求職者との関係構築や雇用ブランドの強化、育成プログラムの充実など、継続的かつ総合的なアプローチが求められています。

    人材確保のアイデアを実現につなげよう

    今回ご紹介した人材確保のアイデアは一般的であり、すでに取り組まれている、取り組みに向けて動いている企業様も多いでしょう。しかし人材確保のアイデアはアイデアのままにせず、実現し、継続して取り組み、さらに改善を繰り返すことが重要です。

    ぜひ今回の記事を参考としていただき、着実な人材確保に取り組んでいきましょう。

    この記事を書いた人

    Nikken→Tsunagu編集部

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